仲直りは甘いもの
「それで、どうしたの?」

首を傾げる達也くんに、「こっち来て」と私はリビングに達也くんを連れて行く。

「じゃ〜ん!ショートケーキ作ったよ〜」

私が冷蔵庫からショートケーキを出すと、「えっ!?作ってくれたの!?」と達也くんは驚く。でもその顔は嬉しそうなものにすぐ変わって……。言うなら、今しかない!

「達也くん、この間はごめんなさい。色々言い過ぎちゃった」

私が謝ると、「俺の方こそごめん。未春は正しいことを言ったのに、色々言って」と謝ってくれた。これで、仲直りは成立!

「一緒に食べよう?」

私がそう言うと、「紅茶用意するね」と達也くんはキッチンに走って行った。ケンカしてたのが嘘みたい。私は「フフッ」と笑う。

「いただきます!」

目を輝かせながら、達也くんはフォークでケーキを刺して食べる。その顔はとろけたものに一瞬で変わった。

「おいしい!有名なケーキ屋さんのよりおいしい!」

「ほんと?嬉しい!」
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