田舎娘が大国の皇女様に!?ー皇女の暮らしは毎日刺激的ですー
「聞いていた通りかなりの美人な皇女様だわ…!」
「だってあんなに煌めく宝石に負けていないんだもの!」
「金髪碧眼なのも美しいわね〜!」
本人たちはコソコソ話しているみたいだけど声が大きくてこっちまで丸聞こえ…。
容姿を褒められて嬉しくない人はいないと思うけど、こんなに言われると恥ずかしくて照れてしまう…。
「ほらほらあなたたち!終わったのなら持ち場に戻りなさい」
「ラナ!」
侍女たちはラナに言われてぞろぞろと部屋を後にする。
私は急にいなくなって心細くなっていたところに丁度彼女が来てくれて嬉しくなった。
するとラナは着飾った私を上から下まで見つめると涙ぐんで私を見つめる。
「おめでとうございます、シャルロット皇女様…!本来あるべき姿に戻られて、私は嬉しくて嬉しくて…」
まるでこの日を待ちわびていたかのように感動しているようだった。
…でもラナにとってはそうだよね。
この日のために私を育ててくれたんだもんね。
「泣かないでラナ。私は逆にドレスに着られてる感じで慣れないわ。アクセサリーだってこんな宝石つけたことがないもの。変じゃない?」
「変なわけがございません!皇女様に似合うものを用意したんですもの」
「そうなの…何から何まで本当にありがとう、ラナ」
そう言って私は彼女に抱きついた。
感謝の言葉だけじゃ足りないけれど、今の気持ちを表すとしたらこうやって抱き締めることが精一杯だ。