田舎娘が大国の皇女様に!?ー皇女の暮らしは毎日刺激的ですー
その日からというもの、私は暇を見つけては図書館にある恋愛小説を読み漁ったりして、恋というものを勉強し始めた。
本を読む前にお母様に相談してみたけれど、お父様とののろけ話ばかりであまり参考にならなかったし、ラナに至っては大昔にしたことがあるれけど皇女様に話すような大した内容ではありませんと言われてしまったのだ。
だから私の先生は恋愛小説というわけだ。
けれども私と同じような境遇の小説がなくて、1冊1冊読んでは一喜一憂している。
そんなある日の夜だった。
いつもと同じように私の髪の毛をといてくれているラナが急に何か思い出したような表情をした。
「ラナ?どうかしたの?」
すると彼女は動かす手を止め、鏡越しに真剣な面持ちで口を開いた。
「私…思い出したんです。森で暮らしていた時のことを…」
「どうしたのよ急に。そんなに大切なこと?」
「ええもちろんです!皇女様は昔…恋をなさっていました!」
「…ええっ!?本当!?」
驚く私にラナは一生懸命思い出しながら明確に言葉を紡いで話をしてくれた────────