田舎娘が大国の皇女様に!?ー皇女の暮らしは毎日刺激的ですー
それは私がまだ幼い子どもだった頃…。
「シャルロット様、今日は天気がいいので町に買い物に行きましょうか」
「ほんと!?やったー!」
私は久しぶりに町へ出かけるのが嬉しくて、できる限りめいいっぱいのオシャレをして張り切っていた。
「ラナー!早く行こうよ!」
「はいはい、今行きますよ」
私たちは食料などを買いに週に1回ほどこうして2人で出かけていた。
小さな町だったけれど、森にずっといるより町にはすごく活気があって、その光景にいつも目をキラキラさせていたものだ。
「シャルロット様、ではいつものように…」
「分かってる!あそこのブランコで遊んでるから」
ラナが買い出し中の間、私は広場にある遊具で遊んで待っているのがお決まりになっていた。
その時私は子どもだったから、ラナがわざと人目につかないようにしていたのが分からなかった。
「ふ〜ん♪ふ〜ん♪」
私は鼻歌を歌いながら1人で遊んでいると、後ろから人影が差したので振り返る。
そこには町の子どもたちとは明らかに違ったちゃんとした身なりをしている男の子が立っていたのだ。
「(どこかの偉い人なのかな…?)」
子どもながらにそう感じたけれど、私は気にもせずにこっと笑いかけた。