田舎娘が大国の皇女様に!?ー皇女の暮らしは毎日刺激的ですー



「皇女様、改めてご婚約おめでとうございます。…約束通り最初のダンスは俺と踊ってくれますね?」




談笑中の中、すっと現れたのは丁寧なお辞儀をして跪き、手を差し伸べるジョシュアだった。




「ええ、もちろん」





私は彼の手を取り、ダンスフロアへと向かう。


こうして踊っていると初めてジョシュアと踊った時のことを思い出す。

初めての社交界で初めて私にダンスを申し込んでくれたのもジョシュアだった。



あの時から人懐っこくて接しやすかったな…。





曲が終わると次はアレクシスに手を取られた。




「次は俺の番です、姉様」




そう言ってやや強引に引き寄せられる。

今までたくさんの令嬢たちと踊ってきたのが分かるリードのうまさ。

弟なのにダンスレッスンをしてもらった時はまともに踊れなかったんだよね。




「姉上、俺とも踊ってくれますよね?」




端正な顔で微笑むのはアレックス。

いつも真面目で皇太子として厳しく育てられた弟…。

アレクシスと違って女性にあまり興味のない子だけれど、ロレッタ様という素敵な方に巡り会えて姉としては安心している。


< 123 / 127 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop