田舎娘が大国の皇女様に!?ー皇女の暮らしは毎日刺激的ですー
「きゃあー!大陸の四大貴公子がお集まりになったわ!」
「滅多に見られない光景だものねぇ。今日はなんて幸せな日なのかしら!」
「(大陸の四大貴公子…?)」
気になって令嬢たちの視線を辿ると驚きの光景が広がっていた。
フロアの階段で談笑していた4人は…。
「(アレックス!アレクシス!…と、あと2人は…?)」
なんと私の双子の弟と見知らぬ男性が楽しくおしゃべりしているではないか!
あの双子が貴公子と呼ばれているなんて知らなかった。
ずっと一緒にいたし、弟としか見ていないから分からなかったけれど改めて見るとまあ確かに美男子ではある…と思う。
そして次にもう2人の方に目を向ける。
1人は完全に知らない方だけどもう1人は…!
「あの人は…!」
忘れるはずがない。
あの黄金の木、ゴールドヘアで会った男性…。
確か名前は…。
「エヴァン・オルグレン・タイクーン」
急に頭にぱっと浮かんできた彼の名前…。
私は令嬢たちが騒いでいるということもあって気になったので、彼女たちに気づかれないようそっとその場を抜け出す。
そして丁度席につこうとしていたお母様の元へ向かった。
社交界のトップであるお母様ならいろいろと知っているかもしれない。