田舎娘が大国の皇女様に!?ー皇女の暮らしは毎日刺激的ですー
「ありがとうございました皇女様。あー失敗しなくて良かったー!」
「ふふっ。こちらこそ」
曲が終わり、お互いに一礼すると緊張感がほぐれたのか思わず本音を漏らすジョシュア。
皇女の前で心の声まで出てしまうのは本来いけないことなのかもしれないけれど、私にとっては逆に気が楽に感じた。
皇女だからといって変にうやうやしくされるより、ジョシュアのような人が合うのかもしれない。
なんせ私は元田舎娘なんだから。
「そうだ!今度騎士団の公開訓練があるんです。皇女様、ぜひ見に来ていただけませんか?」
騎士団か…。
そういえばオーフェリアの騎士団ってどういうものなんだろう。
無事に社交界デビューしたし、お父様の許可が得られたら行けるかな。
何より剣を持つジョシュアの姿も見てみたいし…。
「喜んで!お父様に聞いてみますね」
「しっかりお許しを得て下さいね!約束ですよ?」
「はい、約束します」
私は差し出された指に自分の指を絡めてお互いににっこりと笑い合った。