田舎娘が大国の皇女様に!?ー皇女の暮らしは毎日刺激的ですー
「随分仲良くなったみたいですね姉様」
「アレクシス!」
別の令嬢と踊っていたであろう他の3人が私とジョシュアの元に戻ってくる。
そのタイミングで私はアレックスとアレクシスに耳打ちをした。
「私、男性の免疫がついたかもしれないわ」
そう言って得意げに微笑む。
私は弟以外の男性と上手くダンスができたことに嬉しくなり、思わずそう宣言してしまった。
これなら次に踊ってもらうエヴァンとも上手くいきそうだ。
「さあ、次はあなたとの番ね。エヴァン様」
「はい、皇女様。光栄でございます…それではお手をどうぞ」
興奮冷めやらぬ気持ちでエヴァンの手を取ると、丁度次の曲が流れ始めた。
私はエヴァンにエスコートされながら再びダンスホールへと軽い足取りで向かう。
すると人々の中に紛れ込むと不意に彼が私の腰をぐいっと引き寄せてしまう。
「あ…」
体が触れる部分から彼の温もりが直接伝わってくる…。
なんだろうこの感覚は…。
胸がトクントクンと高鳴っている。
以前アレクシスと練習で踊った時とは違った心臓のざわめきがあった。