田舎娘が大国の皇女様に!?ー皇女の暮らしは毎日刺激的ですー
「(うう…重い…)」
私は先程受け取った大量の手紙を両手に抱えながら自室へと戻ろうとしていた。
紙ってこんなに重いんだっけ…?と疑問に思うほどだ。
それに考えていなかったのは、皇宮が広すぎて自室まで遠いということ。
こうなることならラナを呼んで手伝ってもらえばよかったと後悔する…。
落ち込みながらとぼとぼと歩いていると目の前にあった手紙がすっとなくなって手が軽くなる。
「こんなに重い荷物を持って…お体は大丈夫ですか?」
「偶然だけど姉様に会えてよかったですよ」
「…アレックスにアレクシス!」
彼らは私の手に持っていたものを全部取り上げてニコッと笑った。
正直途中で腕がだめになるのかと思っていたから助かった。
「体はこの通り、もう心配ないわ。…それより2人にもパーティーの時は迷惑をかけたわね」
倒れた後のことは詳しく知らないけど、オーフェリアの皇子なんだし、きっと対応とかに追われて大変だっただろう。
「俺たちのことだったら全く心配いりませんよ。それよりあの2人がものすごく心配してました」
「あの2人って、エヴァン様とジョシュア様?」
「そうに決まってますよ!姉様が運ばれる時の焦りようときたら…」
「そう…」
エヴァンとジョシュアにも体調が良くなったことを早く知らせたいな…。
でも2人ともそれぞれの領地に戻っているだろうし、手紙で知らせるしかない。
…それとあのことも。
「…そうだ2人とも。この後時間はあるかしら?」
「少しだけなら大丈夫ですよ。何かお話でも?」
「ええ。お父様にも報告済みの大切な話よ」