田舎娘が大国の皇女様に!?ー皇女の暮らしは毎日刺激的ですー



城門へつくと既に2人はお父様、お母様、そしてアレックスとアレクシスと談笑している最中だった。

なぜ私は遅れたかというと、ドレスを選んだり、髪型を何度も直してもらったり、アクセサリー選びに迷っていた…
なんて言えるわけがない。




「本当に来てくれたのね…!ねぇラナ、やっぱり髪の毛おかしくないかしら?ドレスのシワとか…」


「はぁ…はぁ…と、特に…悪いところはありませんよ。ご心配いりません。…それにしても皇女様、足の速さは…お変わりないようで…」



ぜえぜえと息を切らすラナを見てあはは…と苦笑いする。
そりゃあ森で育ったんだから足も強くなります。





「あっ、こっちに来た」



話も一段落したのか一行はこちらへ向かってくる。

私はふぅ…と一息つくと壁からひょこっと姿を現した。




「遅れて申し訳ございません。…お久しぶりでございます。エヴァン様、ジョシュア様」



丁寧にお辞儀をして少し照れたようにニコッと微笑むと彼らも同じように微笑み返してくれた。



「お久しぶりでございます。婚約者候補として選んでいただいて光栄です。これからよろしくお願い致します」


「オレもとても光栄に思っています。絶対にエヴァンには負けませんからね!」




2人とも相変わらずで親しげに接してくれたおかげか、私の緊張はすーっと消えてくれた。

私はこれから始まる毎日に不安は少しあるものの、ワクワクとドキドキがいっぱいで胸を弾ませていた。


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