田舎娘が大国の皇女様に!?ー皇女の暮らしは毎日刺激的ですー
そしてジョシュアの出番が終わり、次の試合が始まると私は再び席について、令嬢たちの話でも聞きながらまた試合を見学しようかと…思った瞬間だった。
「わぁ!危ない…!」
「きゃあ!こ、皇女様…!」
「(え…何…?)」
周りが慌てふためいているうちに私の上にはいつの間にかジョシュアが覆いかぶさっていた。
「大丈夫か!?シャ…じゃなくて皇女様!」
「え、ええ…。でも一体何が…?」
訳も分からずにいるとふいに風が吹いて、ジョシュアのマントが大きく破れているのが見えた。
まさかと思って私が座っていた席を見ると1本の剣が突き刺さっている…。
もしかして剣がここまで飛んできたの…?
ジョシュアが来てくれなかったら今頃私は…。
そう思うと恐怖で急に体がガタガタと震えだした。
「皇女様…!失礼します」
そう言ってジョシュアは私を軽々とお姫様抱っこすると、つかつかとその場を後にした。