田舎娘が大国の皇女様に!?ー皇女の暮らしは毎日刺激的ですー



私はまだ体が震えている中、お互い会話もないままされるがままに連れて来られた場所は小川の流れる川沿いだった。

大きな木の日陰に体を下ろされると、先ほどまでいた訓練場の喧騒が聞こえなくなり、代わりに小鳥のさえずりや水の流れる音が段々と私の心を鎮めてくれて、同時に体の震えも治まる。




「体は大丈夫か!?怪我とかしてないか?」


私が落ち着くまで待っててくれたのか、隣に座るジョシュアがようやく口を開く。




「ええ、もう大丈夫よ。ここに連れてきてくれたおかげで落ち着いたわ」


「はぁ……良かった……」



ジョシュアは脱力して俯いた…と思ったらその大きな腕で私をぎゅっと抱きしめる…。




「ジョ、ジョシュア!?」




突然のことでせっかく落ち着いた心臓がドキンドキンと音を立てて波のように打つ…。


しっかりとした腕に抱きしめられてなぜだか不思議と安心するような気もした。




「シャルロットが傷ついたらどうしようかと思った…。そう思うと怖くて怖くて…。…本当無事で良かった…!」




抱きしめる腕に力が込められて本気で心配してくれているのが伝わる。

ああ…私、無事だったんだなと改めてほっと安堵するとジョシュアの抱きしめる腕の力がどんどん強くなっていた。


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