絶望を希望で…



ピンポーン

『はぁーい…。』

ガチャッ

???「輝夜ッ!!!」

ガバッ

『…李斗 -リト- 、ごめんね。』

李斗「心配かけてんじゃねぇよッ…。」

『私は…居るべきじゃなかったんだよ。

……あんな幸せな場所に、ね。』

李斗「そんなことあるかよ…

お前が居ての幸せだろうがッ…」

『…私は…“あの人”を守れなかった…

だから行方不明になっちゃったんだよ…?』

李斗「…見つかったよ。“あいつ”」

『は…?』

李斗「生きてたよ。元気に…な。」

『そ…か…。生きてたの!良かった!』

李斗「彼女…居たんだってな。」

『へ……?』

李斗「たまたま見かけて…

走って行こうとしたら、デート中だったみてぇで。」

『…幸せなら何でもいいよ。

“あの人”は戻って来るべきじゃない。』

李斗「やっぱ、また会うのか?」

『今は分からないけど必ず会う。

今度こそ…“あの人”を守るんだ。』

李斗「…あいつは色々あったが高校には通えてる。

確か…T町にある木宮高校 -キノミヤコウコウ-だ。」

『変装して「いーや。変装はもうすんな。」え?』

李斗「お前どうせ目立つんだから変装すんな。」

『でも髪の毛とか目の色もだし…。』

李斗「お前の透き通るような白い髪とその碧い目

隠すべきじゃねぇと思うぜ。」

『…でも私が月光“元”総長の輝夜姫ってばれたら…」

李斗「元でもねぇしバレてもいいだろ。

それより隠すべきこと、あるんじゃねぇのか?」

『ハッカーであること…か。』

李斗「お前にとっちゃ世界一の暴走族の頭なんか

より、そっちの方が危ねぇだろうが。」

『…分かったよ。この姿のままで行くよ…。』

李斗「…よし行くか。」

『は?どこに?』

李斗「ビッグニュースだ。

木宮高校の理事長はこの俺だ。

制服はこれを着ろ。さっさと着替えてこい。」

『は、え、はぁ?』

李斗「だーまーれ。早くしろ。」


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