【完】君に惚れた僕の負け。

「その代わり、俺とデートすんならめちゃくちゃ可愛くして来いよ」


「ハードル高ぁ……」



でもできるだけ頑張ろう。



そう意気込んでいると、ヒナが声をあげた。



「あの!私も……!その、デートしてみたい」




そう言い切ったヒナの目は池田くんに向いていて。




池田君は頬を人差し指で掻きながら「あ、あ……」。



かおなしかっ。


「じゃあヒナは池田君と。あたしはふうちゃんとで、それぞれデート体験しよう!」


「デート体験って」



ふうちゃんは笑うけど、ふうちゃん以外のあたしたち3人はデートの経験なんてないの!



「池田くん、いいよね?」



あたしが助け船をだすと、池田君は照れ臭そうにヒナと目をあわせながらうなずいた。



わぁ、池田くんのほっぺ赤い。


池田くんってシャイなんだなぁ。


ヒナと池田くん、うまくいくといいな。




< 141 / 421 >

この作品をシェア

pagetop