【完】君に惚れた僕の負け。
「その代わり、俺とデートすんならめちゃくちゃ可愛くして来いよ」
「ハードル高ぁ……」
でもできるだけ頑張ろう。
そう意気込んでいると、ヒナが声をあげた。
「あの!私も……!その、デートしてみたい」
そう言い切ったヒナの目は池田くんに向いていて。
池田君は頬を人差し指で掻きながら「あ、あ……」。
かおなしかっ。
「じゃあヒナは池田君と。あたしはふうちゃんとで、それぞれデート体験しよう!」
「デート体験って」
ふうちゃんは笑うけど、ふうちゃん以外のあたしたち3人はデートの経験なんてないの!
「池田くん、いいよね?」
あたしが助け船をだすと、池田君は照れ臭そうにヒナと目をあわせながらうなずいた。
わぁ、池田くんのほっぺ赤い。
池田くんってシャイなんだなぁ。
ヒナと池田くん、うまくいくといいな。