【完】君に惚れた僕の負け。
2日後には、朱里くんの風邪もすっかり良くなっていた。


まだ若干鼻声だけどね。久々に並んで登校してる。



「ね?あたし風邪移らなかったでしょ?」


「よく考えたら馬鹿だもんなお前。そりゃ移んねーわ」



「……む。一回だけ移ったことありますー」



「その話はやめよ」



気まずそうに顔そむけるけどね?



あたしその心境を勝手に一人で味わってたんだからね!


ですから。
上から言わせていただきます。




「あのキス以来朱里くんとどう顔合わせていいかわかんなくて、めちゃくちゃ気まずかった気持ちわかってもらえた?」



「気まずかったって……あ、じゃあ恋々が高校に入ってから俺んち全く来なくなったのってそのせい?」



「う……うん」



「前は毎日のように来てたのに突然何なのかと思ったら。そんなことで?」



「だって……」




「言えばいいだろ。そんな事故みたいなキスくらいでさぁ?お子様だねぇ」



「……っ!」



いつの間にかあたしが言い負かされてる。




悔しすぎてイーってなる……っ。



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