【完】君に惚れた僕の負け。
今日で一学期も終わり!


ということで、あたしはいつもの4人でゲームセンターへ。朱里くんも友達とスポッチャに行くとのことで。



「明日から夏休みだねぇ~」



池田くんが得意とするクレーンゲームを今囲んでいるところ。



「やったぁー!」



ヒナが欲しがっていたぬいぐるみをとって、涼しげに手渡す池田くんと、でれっでれのヒナ。


これは邪魔しちゃいけない。


ですよね?ふうちゃん。


「ふうちゃん、あっちのクレーンゲームしようよ」

「あーそうだな。あの二人なんかいい感じだもんなぁ」



そーっとその場を離れてクレーンゲームをまわる。



「あ、ふうちゃん!」


「ん?」


「あれ可愛い……!」



あたしが指さしているのは、いたずらっぽい顔をしたレッサーパンダの抱き枕。



「愛くるしー顔してるね」



「やってみるか?」


ためしに二百円。


< 191 / 421 >

この作品をシェア

pagetop