【完】君に惚れた僕の負け。
空っぽになった部屋。



熱を持った体だけ、異常なほどドキドキと音を立てて。


でも反対に、心の真ん中だけはぽっかりと穴があいたみたいな気持ち。



「はぁ……」



朱里くんはただお祭りにいっただけなのに。



元カノ含める、友達とみんなで行っただけなのに。




朱里くんが行ってしまっただけの部屋なのに、どうしてこんなに寂しいの?





両親がバンクーバーに行ってから
初めて感じた途方もない寂しさだった。




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