【完】君に惚れた僕の負け。
食器を片づけて、しばらくすると恋々が制服に着替えてきた。



薄ピンクのカーディガンに並ぶ普通より大きめの茶色いボタンは自前らしい。



茶色のリボンはこの前買ったばかりらしい。



グレーのタータンチェックのスカートはお気に入りらしい。



うちの高校は、指定の制服がない。なんちゃって制服もしくは私服で高校に通える。



「どう? お気に入り集めたの」



はじらいたっぷり含んで、はにかんだその顔。



頭のてっぺんから照れ臭そうな内またの紺ソを見て心底思う。



……意味わかんないほど可愛い。



「どうでもいいんだけどさぁ」


という俺の返しに、恋々はムッとした顔をしてみせる。


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