【完】君に惚れた僕の負け。
ベッドでゴロゴロしているうちに、いつの間にか寝ていたみたい。
リビングのベランダから見える空はすっかり夕焼け。
「もう夕方なんだ……」
スマホを見たら、朱里くんから〈そろそろ帰る〉ってメッセージが入ってた。
……旦那さんかっ。
夕飯の支度をしていたら、「ただいまぁ」って声が聞こえて自然と胸が弾みだす。
「おかえりー」
制服姿の朱里くんは、なぜかキッチンにいるあたしの後ろに立った。
「模試疲れた……」って、頭の上に顎をのっけるのやめて……。