【完】君に惚れた僕の負け。
「今から勧誘で男はべらすの禁止ね」
「でも勧誘が……」
「男は危ないからだめ」
「危ないわけないじゃん!文化祭だよ?」
ほんと、言うこと聞かねぇな。
……じゃあ正直に言うね。
「恋々が色目で見られるのは、俺が嫌だからやめてって言ってんの」
「嫌って、なにそのわがまま……。仕事だよ?」
「仕事と俺と、どっちが大事なの?」
「またそんなこと言って……。えと……その……。朱里くんが、大事……だよ」
本気で困った顔すんな。
噴き出しそうになるの、こらえんの必死だからな。
一気に気が抜けんだよ。
「じゃあ俺と一緒にサボろ?」
「えっ」
「なにして遊ぼっか」
ちゅっと、頬にキスした瞬間だった。