【完】君に惚れた僕の負け。
「……小学生がいるね」


はしゃぐ男子を見るヒナとモモちゃんの目がひどく冷たい。


「あたしはわかるけどなぁ……」



転ぶほどはしゃぎたくなる気持ち。



あたしもホントは空でも飛びたいくらいテンション上がってるの、抑えるの必死なんだよ。誰もしないから。



「優紀くん、勇気だせよっ」


「うるせぇマジで余計なことすんな!」


男子たちの仲よさそうに歩いていく後ろ姿になんとなく目をむけると、転んだ男子の肘から血が出ているのが見えた。


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