【完】君に惚れた僕の負け。
そういえば荷造りのときに朱里くんが“ドジ必需品”とか嫌味いいながら、救急セットをカバンに入れてくれたような。


……やっぱり入ってる。


救急セットを片手に、男子たちを追いかけた。


「あの、絆創膏いる?」


近づいて声をかけてみると、男子が一斉に振り返ったから思わず一歩下がった。


ひぇっ。


「絆創膏?」


って思いっきりきょとんとされちゃった!


あたし変なこと言っちゃった、みたいだね……。



「あの……。肘をケガしてるから絆創膏いるかなって思ったの……」


余計なお世話だったかな……。

っ、お願い何か言って、恥ずかしいから!


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