【完】君に惚れた僕の負け。
今年ももう終わりかぁと思いながら、ダイニングテーブルの端に積まれた朱里くんの冬休みの課題に目を向ける。
冬休みはまだ始まってもないっていうのに、もう課題を始めているなんて怖い人……。
朝7時、まだ眠たそうな朱里くんはたまに目を閉じて、あくびしながらあたしの隣に座った。
「おはよ……」
「おはよ。朱里くんもう宿題はじめてるってすごいね」
「……誰かさんの手伝いに追われる後半を思いやってのことだろーが」
「なんて?」
寝起きだからって声小さすぎて聞こえない……。
「朱里くん、朝型なのに勉強は夜やるんだね」
睡眠時間足りてるのかな……?
はいココア。
「ね。俺すげー朝型だよねぇ……」
目を閉じてあたしの肩に頭をもたれる朱里くんって人は……。
朝からどきどきさせられてばっかりだよ……。