【完】君に惚れた僕の負け。
「……いやなら、ちゃんと拒んで」
髪をすくって、キスを落とす。
それから頬にキスを。
「……嫌?」
恋々は余裕ない顔して、ふるふると首を横に振る。
反応を確認しながら首、鎖骨と、くちびるを移していく。
「……んっ」
俺にしがみついて、潤んだ瞳はとろんとして熱っぽくて。
「……これは嫌じゃない?」
「っ、嫌じゃない……」
恋々は俺を受け入れるように強くしがみついて、潤んだ目は俺を見上げて。
……まるで求めているみたいだ。
勘違いさせんな、馬鹿。
「朱里く……」
その無防備な唇だって奪ってしまいたいけど。
押し倒したい欲望だけは噛み殺して。
溢れそうになる気持ちをこらえる。