【完】君に惚れた僕の負け。
ヒナがあたしの肩におんぶのように寄りかかった。甘えんぼで可愛いの。
「ねぇ恋々?今朝一緒に登校してたイケメンはだれ?」
「イケメン……あ、朱里くん?」
「まさか彼氏できたの!?」
「え? ちがうちがう!」
「えーイケメンってなに? 俺よりイケメン?」
ふうちゃんまで食いついたよ。
さすがに同居のことは言えないけど、あれは16年来の幼馴染、という説明をしていたらチャイムが鳴った。