【完】君に惚れた僕の負け。
「“けど”なんだよ?」
「あたしは友達との写真と一緒に貼ってあるから大丈夫だけど、朱里くんも他に友達と撮った写真でも貼らないと……」
「カップルに見えるっていいたいの?」
「……うん」
「それってなんか駄目なの?」
俺と恋々がカップルだって周りに思われると、お前は不都合なわけ?
「だって朱里くん、誤解されちゃうよ……?」
うかがうようなその上目遣いやめろ。
「いいよ。俺は別にそう誤解されてもなにひとつ困んない」
不思議そうにこっち見てるその頭ん中覗いてみたい。
きっと俺の想像を超えるような解釈してんだろうな。
アホすぎて、次の言葉待ってる間、逆にわくわくすんだよね。
「誤解されてもいいって……朱里くん、彼女欲しくなくなったの?」
そうきたか。
「いや、彼女はほしいけど」
「……そうなんだ。だったら……」
今なんで言葉飲み込んだ?
そのうえ紅茶までごくごく飲んでるし。
「だったら、何?」
「……っ。やっぱりなんでもないです……」
なんだよ、気になんなぁ。
まぁいっか。