【完】君に惚れた僕の負け。
料理はさておき、掃除は得意な恋々ちゃんですけど。


風呂掃除で俺は手伸ばせば洗える浴槽に、すっぽり体ごと入ってごしごし磨いてる恋々のちっちゃい姿、かわいかったよ。カピバラみたいで。


もう見れないのちょっと惜しいくらい。


なんか思い浮かぶこと全部ちょっと間抜けだなあ。さすが恋々。



あとスーパーで買う量は最後まで頭おかしかったけど、無駄なく消費するゲームみたいで楽しかった。


つーか、一緒に住んでて、ほんとたのしかった。


本当、恋々だけは最高だと思うよ。


ねぇ今、どーせまた泣いてんでしょ。


これ読み終わって寂しくなったら電話してきていいよ。


じゃーね

朱里より】



「もじもじっ、ごんなの泣ぐにぎまっでるがらぁぁぁー」


『泣き止め馬鹿。何言ってるか聞こえねーんだよ』


「しんらづすぎるー……っ」




朱里くんのこと、こんなに欲して、こんなに好きになってしまうなんて、去年の今ごろは思ってもなかった。



大事な幼馴染であることは変わらないけど、そんなもんじゃないよ。




……大好き。大好き。誰よりも。



抱えきれないくらい膨らんだ想いで、胸が痛い。



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