チョコレート記念日Ⅱ~ホワイトデー編~
長かったなぁ……瑞季先輩に認めてもらうまで。
「もう、瑞季ってばバレンタインにあげたって言っても板チョコだよ?大げさだな」
お弁当を食べながら、平然と答える先輩。
そんなあさみ先輩の様子に思わず、ハァ…と、心の中でため息をつく。
…先輩って、どうやったら俺のこと意識するかな?
この前頬にキスした時は動揺してたけど、
無理やりするのは気が引ける。
バレンタインの時は、チョコ(板チョコだけど)もらえるなんて思ってなかったからつい、勢いでしてしまったけど…。
そんなことを考えながら、先輩からもらった卵焼きを口に運んだ。
「…!先輩卵焼きめっちゃ美味しい」
「本当?今日のはね、ちょっといつものと違う味付けにしてみたんだ」
嬉しそうに笑う先輩を見て、俺もつられて笑顔になった。