チョコレート記念日Ⅱ~ホワイトデー編~


「今日は嬉しいことばっかり。紅葉くんと楓先輩からプレゼントもらえるなんて」


ニコニコと、笑顔の萌花ちゃん。


抱き締めたい衝動にかられるのをどうにか堪えた。


そして、受け取ってもらって俺もホッと胸を撫で下ろした時。



「萌花ちゃん…彼氏いるの、、?」



と、不安そうに尋ねたのは顔面蒼白の紅葉だった。


ショックが大きかったのか、今にも泣き出しそう。


その大きな目には、じわじわと涙が滲む。



「え?も、紅葉くん!?」


突然、泣きそうになっている紅葉に慌てた様子の萌花ちゃん。


「紅葉、萌花ちゃん困ってるだろ?」


と、俺は紅葉をたしなめた。



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