山窩村
「守!山沢トンネルの話知らないの?周辺だから!山沢トンネルの周辺が不気味だから心霊スポット認定されてるの!!ここからが本番だから!!」
莉音も既に半場泣きそうな表情になっていた。守にとってこういう莉音を見るのが好きなのだろうか、さっきからニヤニヤと笑うのを止めなかった。
「本当か〜?本当にここからが本番か〜?もし何も無かったら...罰ゲームプラスしちゃうかもな〜?」
「ちょ!それはなしだって!罰ゲームプラスとか有り得ないし!い、いや....本当だからそんな心配はいらないんだけどね?」
「そうだよな〜。莉音の言うことはちゃんと信じてやらないとな〜?嘘を言うわけないもんな〜?じゃあ少し見てみるか。」
守は莉音の頭をポンポン叩くと進み始めた。莉音は守から離れてすぐに私の元へ近付いてきた。その顔は熱があるかのように真っ赤で泣きそうになっていた。
「どうしよ...薫、大丈夫かな?罰ゲームプラスされないかな?」
「さ、流石に大丈夫でしょ....守もそんなに鬼じゃないし...」
「ん?守はすると思うぞ?前も二人で賭けをして俺が負けた時、勝負を引き伸ばしたから罰ゲーム余計に食らったような...気がするな〜....」