山窩村
これから先私達は大人になったとしても会うだろう、いつまでも仲良く楽しい時間を共有していけるとこの時の私は確信にも近い気持ちになっていた。
そうなっていただろう...あそこへ行かなかったら....
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勉強会が終わったのは夕方になってからだった。昼からと言えど、何時間も宿題と睨み合っていた流石に疲れを感じ、私は重くなった肩を回して和らげていた。
今回の勉強会で莉音の課題は四割を終えることが出来た。だが、それは面倒な物は後回しにして軽いものからやっている為、まだまだ先は遠かった。
そんなことを知らない莉音はニコニコしながら数時間ぶりにスマホをいじっていた。
「莉音、そんなに嬉しかったの?守に教えて貰ったのが。」
「そりゃあそうでしょ?宿題も減らせて守と隣で勉強、これこそ正しく一石二鳥ってやつでしょ!きてるよ...これ来てる!私にも恋のキューピットが舞い降りるんだ!」
「そうかもしれないね。じゃあ早く下の階に降りよ?二人とも待ってるし。」
私達は荷物と部屋を片付けると、駆け足で玄関へ向かった。
玄関にはスマホをいじりながら二人が待っていて、守がいち早く私達に気が付いた。
「おせぇぞ。なんかやってたんか?」