山窩村
「え?別にいつでもいいけど...やってくれるだけで嬉しいし....でも、上げるとしたら夏休み明けかな?莉音の宿題が溜まりきっちゃうと困るし。」
「え?それじゃあ絶対に提出期限間に合わせないと行けなくなるじゃん!明日やろ〜よ〜。」
莉音は私に抱き着いてごねてきた。すると、守が莉音の首根っこを引っ張り、私から引き離した。
「提出期限は絶対に守るのは鉄則なんだよ。本当にダメだな〜。」
「ぅぅぅぅ...もう辛いよぉ....」
莉音は肩を落としてしょんぼりとしてしまった。私はサプライズの事もあり、先程からイジられてるだけの莉音を可哀想と思って口を開いた。
「あ、じゃあ明日山沢トンネルだっけ?莉音がさっき言ってたトンネル行こ!」
そう言うと、莉音は目をキラキラ光らせて私の手を握った。
「え!マジ!?行こ行こ!」
「おい薫...こいつを甘やかさないでいいんだぞ?いっそ勉強漬けをさせといた方がこいつの為だって。」
「勉強漬けにさせたら莉音絶対にやらないじゃん?だから気分転換も含めでいいじゃん。そのかわり....帰ってきたら絶対に宿題やってね?」