大人になんて、ならないで。




そんなことを考えてる私のことなど気にもしていない真矢くんが、素早くスマホを操作してる音がする。



真矢くんは一旦スマホをベッドに置くと、床に落ちていたTシャツを手に取って立ち上がった。




『あ、もしもし真矢?』




真矢くんがゆっくりTシャツを着ている間に、ベッドの上の真矢くんのスマホから声がした。




「真矢くん…スピーカー…」



『真矢?
なんか女の声がする!

おま…っ!
合コン断って女と遊んでるのか!?』




私が真矢くんを呼ぶ声が聞こえてしまってたみたいで、スマホから男の子のびっくりしたような声が聞こえた。



……どうしよう。誤解させちゃってる。



しかも、友達との約束を邪魔しちゃってる?





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