大人になんて、ならないで。



「……!」



「充電完了」



「…へ!?」



「続きは……夜にしよっか」



「〜〜っ!?
……しない…っ!!」




真矢くんはフッ、と笑うと、



お弁当を丁寧にカバンに入れ、



『そろそろ行くね』と言って、玄関の方へ歩いていった。



……あ!私も行かないと!!



スマホの時計を見ながら、バタバタと急いで準備をして、私も家を出た。



……今日の夜、きっと真矢くんが弁当箱を返すためにまた会うことになる。



私はそれが…今から少し、楽しみで。



会社までの道を、鼻歌を歌いながら歩いた。





< 134 / 276 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop