大人になんて、ならないで。
「愛?」
「えっ?」
「帰ってていいって言ってたけど、
帰らないの?」
ボーッとしてて、自分の家の方へ行く交差点を通りすぎていた。
「…あ、ボーッとしてた!」
「うちに来るなら別にいいけど」
「ううん、帰るよ」
真優の家で真矢くんを待っても、
遅くなったら、結局また真矢くんに送ってもらうことになるかもだし…。
いや、遅い時間に家に来てもらうのも申し訳ないけど…。
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