大人になんて、ならないで。
へなへなとその場に座り込む私を見て、
真矢くんも目線を合わせるようにしゃがんだ。
「なんだと思ったの?
めぐちゃんのエッチ」
「……〜〜っ!もう!!」
ニヤニヤと笑う真矢くんから、フイッと顔をそらす。
でも、
真矢くんの両手が私の頬を包んで、強引に真矢くんと目線が合うように戻された。
「……期待してたんなら、
今からでもする?」
「〜〜っ、しないッ!!!」
こういうの、全然免疫なくて、つい顔が赤くなってしまう。
それを見て真矢くんが面白そうに笑うから、悔しい。
大人をからかって楽しんでる子ども。
真矢くんは、私にとってずっと…子どもだ。
……期待なんて、してたわけない。