大人になんて、ならないで。
許さない…って…
なんで…そんなこと…。
「……許さないって、
怒ってるのは、私だから」
フイッと顔を逸らす。
意地をはって、真矢くんの言う通りになりたくない。
大人げないことはわかってる。でも…
「真矢くんが必要なんて、
絶対思わない」
真矢くんを想って、こんな嫉妬するのはもう…嫌だ。
中途半端に期待してしまうくらいなら…
「もう、真矢くんには会わない」
真矢くんを睨むようにして言うと、
真矢くんがイラついたように歯を食いしばった。
「……っ、勝手にしろよ…!!」