大人になんて、ならないで。
───先週の金曜日。
居酒屋で酔っためぐちゃんを、おぶって帰った。
いつもより酔ってて、嫌な予感はしてたよ。
予想通り、家で吐くし、俺の服も汚すし。
ただの、『姉の友達』なら、ブチ切れてるよ。
でも、好きだから許せたんだ。
そんなことされても、嫌いになれないくらいずっと…ずっと好きだから。
着替えさせようとした手は、緊張ですごく震えた。
めぐちゃんの体は、白くて、綺麗で。
ドキドキした。
体を拭いてる間、たまに漏れる甘い声に、ドキドキ通り越してバクバクした。
めぐちゃんはそんなこと、知らないだろうな。
そんなかっこ悪いところ、絶対見せたくなかったから。