大人になんて、ならないで。
「キミ、高校生?」
「……そうですけど」
「彼女が言ってた7つ下の男の子かな?」
俺はたしかに、めぐちゃんの7つ下だ。
彼女が言ってた…って?
めぐちゃんが、俺の話をこの人にしたのか?
「……だったら、なんですか?」
「…そうか、キミが。
そうだ、ここで会ったのも何かの縁だ。
少し、どこかで話をしませんか?」
『ファミレスでも行きましょう』と、男は嫌味なくらい爽やかな笑みを浮かべた。
……余裕そうで、嫌になる。
大人の男…か。
大嫌いだな。