大人になんて、ならないで。
「……好きだよ」
「じゃあどうして会わないって言ったの?」
「……さっき言ったでしょ?
高校生の真矢くんには、高校生の彼女がお似合いなんだよ」
「……会わないって言ったのは、ヤキモチ?」
隠してたつもりなのに、ズバリ当てられてしまって顔を俯かせる。
やっぱり真優に隠し事は出来ないなって思いながら、うんと頷いた。
「……愛も不器用だね」
「え?」
「じゃあ、最近の真矢のこと教えてあげるよ」
真優がフッと笑って、
ドン!とジョッキを置いた。
「───うざい。以上!」
それだけ言って、またぐいっとビールを煽った。
……う、うざい?