大人になんて、ならないで。



「心配って?
ていうかここどこ…」




私の部屋じゃないし、



真優の部屋でもないし、



真矢くんの部屋とも違う。




「……アンタ昨日、
雨の中何時間あの公園にいたの?」



「雨…公園……あ!」




そうだ、



公園で真矢くんを待ってる間に、途中で雨が降ってきて…。



体も冷えてきちゃって…眠気が襲ってきて…



あのままベンチで寝ちゃったんだ。




「何時間いたんだろう…
あれ?じゃあなんで私ベッドに…?」



「……運んできたの。
愛が家に戻ってないから心配して来たら、
公園で倒れてたから実家に連れて来たの」



「倒れてたなんて大袈裟な…。
寝てただけだよ」



「倒れてたよ。
声かけても起きなかったもん」




……そんなはずは。



でも、昨日の記憶は、途中から本当に何もない。





< 226 / 276 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop