大人になんて、ならないで。
「心配って?
ていうかここどこ…」
私の部屋じゃないし、
真優の部屋でもないし、
真矢くんの部屋とも違う。
「……アンタ昨日、
雨の中何時間あの公園にいたの?」
「雨…公園……あ!」
そうだ、
公園で真矢くんを待ってる間に、途中で雨が降ってきて…。
体も冷えてきちゃって…眠気が襲ってきて…
あのままベンチで寝ちゃったんだ。
「何時間いたんだろう…
あれ?じゃあなんで私ベッドに…?」
「……運んできたの。
愛が家に戻ってないから心配して来たら、
公園で倒れてたから実家に連れて来たの」
「倒れてたなんて大袈裟な…。
寝てただけだよ」
「倒れてたよ。
声かけても起きなかったもん」
……そんなはずは。
でも、昨日の記憶は、途中から本当に何もない。