大人になんて、ならないで。
「……マジでな」
寝転がったまま、横を向いた状態で真矢くんが眉間にシワを寄せた。
「……もらいゲロしそうだった」
片手を口に当てて、おえっ、と吐くような動作をする。
本当に申し訳なさすぎて、また正座して真矢くんに頭を下げて謝った。
「ごめんなさい…」
「別にいいよ。怒ってないし」
「……本当にごめんなさい…」
「そんなに謝んないでよ。
俺もめぐちゃんには申し訳ないことしたからさ」
体を起こさないまま、真矢くんは私が着ているTシャツの襟に指をかけて。
そのままクイっと自分の方へ引き寄せた。
「わ…!!」
「めぐちゃんは、
なんでそんなに無防備なの?」