大人になんて、ならないで。




「苦しいのは、きっと今だけです」



「……」



「もう一度、考えてみましょう。
俺か、高校生の彼か…
未来の貴女の隣には、どちらが相応しいか…」




幸せをくれる、部長か。



不安が溢れてる、真矢くんか…。



どっちを選ぶか、って



たぶん…ずっと前から答えは決まってた。



たくさん泣いて、考えて、



それでも、変わらなかった気持ちがある。





「私は…


未来のことなんて、どうでもいい…っ。
今はただ……真矢くんの隣にいたい…っ」




後悔ばっかりで



こんな私、真矢くんは嫌いかもしれないけど。



真矢くんに嫌われることが怖くて、お別れしようなんて…




それこそ、一番後悔する選択だった。





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