大人になんて、ならないで。
真矢くんのTシャツを着たままの状態だったから、引っ張られたら大きく胸元が開いた。
「あ、見えちゃった」
「っ!!」
真矢くんがフ、と楽しそうに笑う。
人生で一度もそんなことされたことのない私は、動揺のあまり勢いよく後ずさって机に背中をぶつけてしまった。
「いたぁ!!」
「大丈夫?」
真矢くんがすかさず私の腕を引っ張って、背中をさすった。
「謝られる筋合いなんてないんだ。
俺、昨日もそれ見ちゃったから」
「……!!」
「姉ちゃんが下着貸せないわけだよ。
めぐちゃんって結構おおきかったんだな」