大人になんて、ならないで。
「あ、真矢」
「………」
真優が出てきても、真矢くんは全然動かなくて。
動かない真矢くんを見た真優が、真矢くんのパンツを掴んで下げようとした。
「な…っ、にすんだよ!!姉ちゃん!」
さすがに焦った様子の真矢くんが、やっと私の上から退いてくれた。
助かった…
真優、ありがとう…。
ドキドキしすぎて、心臓壊れちゃうかと思った…。
「真矢。
約束は守ってくれるかな?」
「……襲ってない」
「どう見ても襲ってないわけないじゃん」
「……何もしてない。本当だ」
真矢くんが不機嫌そうに言ったら、
真優がはぁ、とため息をついた。
「あたしの知らない女を連れ込まないことと、
リビング等の共有スペースではしないっていうのが約束のはずだけど」