大人になんて、ならないで。
真矢くんの言ってることが、なんかマズいことに聞こえて、考えるのを放棄したくなる。
…だって、だって。
真矢くん、裸、だし…
私は、大きいTシャツ(おそらく真矢くんの)を着ているけど、下着をつけていないのだ。
たとえば昨日、酔ってしまった私を連れ帰って、
スーツにシワが出来てしまうから着替えさせてくれたにしても。
下着まで脱がせる必要はないのでは…?
だから…だから…
私…もしかして…
「わ、私…
し、しちゃったの…?」
「うん」
少し体を起こして頬杖をついた真矢くんが、平然と…いや、むしろちょっと嫌そうな顔で返事した。
……わ…
私は一体…なんてことを…!!