恐怖症、克服しますっ!


……前に進まなきゃ。


「自分で、謝るっ……」


「うん、頑張れ。その方が一条くんにも届くよ」


私は、涙で濡れた顔をごしごし拭いた。


「ハンカチくらい使いなよ」

「大丈夫っ」

私は呆れている葵に言った。


「私、男性恐怖症……治す!」


2年生の春。

これからが波乱の幕開けだ。

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