恐怖症、克服しますっ!



葵と千夏の言葉は、私の胸に刺さった。



そっか。

一生懸命練習して、完璧に踊ることが全てではない……。


大切なこと、私は見失っていたのだろうか。



ダンスを踊っているとき、私はワクワクする。

だけど、いつもひとりで踊っているから、たまに思っていた。



「仲間と……ダンスを踊りたい」



って。


無意識に言葉が出ていた。

それは、確実に私の本音。



曲から振り付け、衣装、髪型……。

大好きな友達と、創り上げていくひとつの作品。



その完成度が高くても、低くても、最後に『やりきったね』って言い合えたら。



どんなに輝けるか。





「私……。2人とステージに立ちたい」




< 138 / 383 >

この作品をシェア

pagetop