恐怖症、克服しますっ!
「さてっ。ダンス曲の候補、出していこ!」
と、葵もノリノリ。
「私は、カッコいい系の曲がいいな」
「だったら、洋楽とか!?」
予想どおりの千夏の好みに、葵が食いつく。
葵は邦楽より、洋楽が好きだったっけ。
「そうだね。洋楽の方が、カッコいいね」
この流れは、洋楽でダンスを踊ることになりそう。
私も反論はない。
洋楽、素敵な曲いっぱいだし。
葵も踊れるような曲、あるかな……。
そんなことを考えていると、葵はわたしの顔を見て言った。
「美桜。私、ダンス初心者だけど、私のレベルに合わせて欲しくない」
葵は私の心を見透かしていた。
「簡単な曲や振り付けより、私はみんなで踊りたいと思った曲に挑戦したい」