恐怖症、克服しますっ!
私たちがダンスの話で盛り上がっていると、廊下の奥のほうから女の子たちの話し声が聞こえた。
もうこんな時間なのか。
この話はまた後で、と言いかけた時、女の子たちの声が響いて思わず黙ってしまった。
「マジ、ありえないよねーっ」
「ほんとそれっ!」
女の子たちの会話の内容は、『楽しい会話』というより、『悪口』のようなものだった。
私たちは思わず黙ってしまった。
「一条くんも佐伯くんも見る目ないっていうかっ」
「あの子に関わっているから、株、落としているよね~」
「かわいそうっ!」
「てか、葉山さんってブスじゃね?」
……っ。
ハッキリ聞こえた、女の子たちの悪口。
そして、教室に楽しそうに入ってくる女の子3人組。
目がバッチリ合う。